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水の循環を利用しましょう。水は蒸発し、上空で雲をつくり、雨となって落ち、川となって緑を育みます。水の循環を促すことは、地球上の生命をより豊かにします。また水を循環させることで地表を冷やし、上空で放熱する「天然の熱循環」を実現することができます。都市部の気温上昇対策としても「水の循環」の活用が注目されています。
地球は水の星と言われています。地球上で多くの生命が育まれているのも、水が循環しているからと考えられています。水がより循環するところでは生命が活発に活動しています。逆に、水が循環しない場所では生命が育まれにくいといわれています。
生命体にとっての地球環境を改善するためには、水の循環を促してあげることが大切です。すなわち、水が流れ、蒸発し、雲をつくり、雨や雪を降らせ、また川や湖をつくって大地に水がいきわたるようにしてあげることです。
地表で水が蒸発することで、その地表を冷やしてあげることができます。水蒸気は上空に行き、そこで冷やされて雲をつくります。十分に冷やされたところで、雲をつくった水蒸気は雨や雪となって地表に落ちてきます。そうすることで、地表の熱を上空に運ぶことが出来ます。上空に運ばれた熱は、最終的には宇宙に放熱されると考えられています。
特に都市部は人口が多く、エネルギーの消費も多いので排熱が増えやすくなります。都市部などの気温が上昇しやすくなる現象を一般に「ヒートアイランド現象」と呼びます。ヒートアイランド現象対策として有効と考えられているのが「水の循環」の活用です。
地球は水の星であり、水はその地表面を冷却する「冷媒」として有効です。これからも工業化した都市部はますます気温が上昇すると考えられています。都市部の気温上昇を抑えるためにも、「水の循環」を積極利用していくことが重要な課題になっていくと考えられます。