エネルギー問題と私たちの生活について考えてみましょう。日常生活において私たちはさまざまなことにエネルギーを利用しています。エネルギー問題は文明社会の重要課題です。エネルギー問題を私たちはどう考え、私たちの生活をどう見直していくべきでしょうか。私たちにできることについても考えていきましょう。
エネルギーというのは、物理学でいうところの「仕事」に換算することのできるものの総称をいいます。たとえば熱エネルギーとか、位置エネルギー、運動エネルギーなどと呼んで整理します。また光や電磁気学を勉強するにあたって、光エネルギー、電気エネルギー(静電エネルギーあるいは静電ポテンシャル)、磁気エネルギーといった言葉が使われます。
日常生活においてエネルギーというと、元気や力の源といった意味合いで使われることがあります。例えばエネルギードリンクとかエネルギーフードとか言われることがあります。たしかに、食事やドリンクには化学エネルギーが含まれていると考えられます。食事内の化学エネルギーは、体内で化学反応を起こすことで身体を動かす運動エネルギーなどに変換されます。
物質の反応などに「エネルギー」をつけて整理することもあります。石油、石炭、天然ガスなどの燃焼エネルギー、原子力における核分裂エネルギーまたは核融合エネルギー、あとは結合エネルギーといった言葉があります。
「エネルギー問題」というと、またちょっと違う言葉が出てきます。「エネルギー」という言葉が物理学的でも化学的でもなく、政治的な意味合いが入り込んでくることもあります。化石エネルギーとか太陽エネルギーといった言葉が使われるとき、その言葉を使う人の意図に注意しなくてはなりません。さらに、自然エネルギー、クリーンエネルギーなどの言葉は人々への心理操作を狙ったものであり、このような言葉を使う人たちには警戒が必要です。
最初から結論ありきで、まるでエネルギーに善と悪があるかのようなものの言い方をするような人たちを、私たちは信用してはいけません。
エネルギー問題を語る人たちの中には、私たちの不安を煽り、心理操作しようとする一方的な考えを持つ人たちがいて、それらの人々が客観的で合理的な判断を妨げようとしています。
ここでは、そのような一方的な結論を押し付けようとするような人たちに惑わされないよう、さまざまな情報を収集しながら、可能な限り客観的で合理的となるような比較評価をしていきたいと思います。このページが皆さまのエネルギー問題へのより深い理解と、皆さまがより客観的で合理的な判断をするための助けとなれば幸いです。